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子どもたちが揉めない遺言書の書き方はありますでしょうか?

Q.子どもたちが揉めずに財産分与できるような遺言書の書き方を教えてください

できれば世話を焼いてくれた長男に財産を譲りたい、でも他の子たちと揉めるようでは困るので、子どもたちが揉めることのない納得の遺言書を書きたいと思っています。どのように書けばいいのでしょうか
長男夫婦と同居しており、妻はすでに他界、私も数年前に体調を患い、よくなったり悪くなったりを繰り返しているという状態です。
まだ脳もしっかりして、痴呆もない今のうちに、財産についてしっかりと決めておきたいと思うようになり、そこで相談したいと思いました。

長男夫婦は何も嫌な顔せず、ずっと私の面倒を見てくれまして、そのことに深く感謝しております。
特に長男の嫁は本当の親のように接してくれて、感謝の念に付きません。
長男にすべての財産を譲るという遺言書を書きたいのですが、弟夫婦と揉めるようでは長男がかわいそうだと感じております。
子供たちが揉めないような遺言書の書き方はないでしょうか。

A.後の事を考えると長男だけに・・・というのは亀裂を生むかもしれません

長男夫婦がお世話をしてくれたという事への感謝の気持ち、非常によくわかるのですが、やはり、弟夫婦としてはもしも万が一のことがあれば自分たちにも権利があると思っているかもしれません。

それでも長男だけに相続させたいというお考えであれば、特定の人に相続させるという事になりますので、法定相続人となる弟さんから遺留分について減殺請求をされないようにしておくことが大切です。
この場合、付言事項(遺言書を書くことができる遺言者から遺族に最後のメッセージとして作られるもので、法的拘束力はありません。しかし遺言を受け止めやすくできるというメリットがあります)を書いておくべきでしょう。

例えば長男夫婦は私の介護が本当に大変な時、仕事を休んでまで介護に徹してくれ、愚痴も嫌な顔も全く見せず、ずっと支え続けてくれました。私が命を長らえたのは長男夫婦の献身的な介護あってこそです。
私がお礼できるとすれば長男夫婦がこの先、介護の時間に費やした数年間をゆとりある生活として取り戻し、これからも仲良く暮らしてほしいと願い、全財産を相続させることしかありません。
どうか、弟はこの父の気持ちを組み、仲たがいすることなく暮らしてほしいと説に希望します。

といった内容のいわば、肉親に対するお手紙を残すといった形です。

ただできれば、揉め事にならないように少しだけでも弟さんに相続する分を考えておく方が、長男のためになるかもしれません。

A.専門家に相談して一番いい形となる遺言書を作るのが一番です

ご自分で作るとなると、遺言書としてまず成り立つのかどうかという事にも不安が出てきます。
自筆証書遺言の場合、形式的にトラブルが起きやすく、実は私の家でも父が自筆遺言書を作ったことで形式的に問題があり、姉妹でかなりもめてしまう結果となりました。

できれば公正証書遺言にしておくことをお勧めしますし、弁護士などの専門家に相談し、あなたの意思がしっかりと伝わるように、付言事項をしっかり書いておくなど、どのような内容にするのか吟味された方がいいと思います。

長男夫婦の献身的な介護について深く感謝されているという事なので、その内容をよく弁護士などに相談し、あなたが最も心配されていること「子供たちが揉めないように」という事を第一にどのような遺言書にすればいいかを考えてください。